運営者のご紹介

はじめに
草は虫に食べられる!そうです。でも中には動物のように反撃に出る植物もあるのです。その巧みさには人間には思いもつかないような工夫がされています。それを知ったとき、人はウ〜ムとうなることになるのです。そんな食虫植物の魅力の一端に触れていただければ幸いです。(柴田千晶)

監修・柴田千晶(食虫植物研究会)

shibata【職歴】
日本歯大学生物学教室、日本歯科大学短期大学、日本医歯薬専門学校など。

【所属】
日本植物学会会員、湿地学会、園芸文化協会参事、日本植物園協会会員。

【食虫植物研究のこと】
大学(栄養学科)に入学してすぐ、植物なのに動物タンパクを取り込み消化・吸収する、その不思議な生態に見せられ長い時間食虫植物と関わってきました。研究の中心は分析化学ですが、同時に食虫植物の分布も手がけてきました。生育環境を知りたかったのです。「食虫植物がある!」という情報があれば「どこにでも・・・」でかける気持ちは満杯です。世界中どこに行っても僻地!これがポイントです。

【食虫植物研究会(The Insectivorous Plant Society:IPS))のこと】
現在、食虫植物研究会の役員として事務局を担当しています。今でこそ世界中に多くの会とその仲間たちがおりますが、この会は戦後間もなく食料もままならない時期、お給料の大半をつぎ込み世界に先駆け食虫植物の正しい知識を広めようと発足しました。そのため世界でもJapanなしでIPSの略称だけで通用しています。これは驚くべきことであり、先輩方の苦労に感謝しています。そして二代の長期にわたって会員となってくださることです。研究会会誌は論文引用文献にも利用され、国会図書館や博物館などにも収納されています。

【食虫植物に関する活動】
食虫植物が生育する環境は主として湿地・荒れ地です。遷移の過程の一コマとして、人に利益の少ない事で破壊されることが多く衰退の一途です。ラムサ−ル条約などができ環境保護が叫ばれています。研究会は発足時以来生育環境を守ることにも留意してきました。天然記念物羽生のムジナモ自生地では天然記念物に指定を受けるべく水質分析などデータをそろえて準備し、それ以後継続測定をしています。環境汚染により絶滅の危機に瀕している植物は指定されるずっと前から栽培し、種の保持・増殖もはかっています。

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制作・忍足和彦(有限会社グレンデル)

oshitari【職歴】
大学では応用生物化学を専攻。卒業後は科学映画に興味をもち仕事を始める。演出助手、撮影助手の仕事に加え実験(撮影素材作り)の仕事を通して顕微鏡微速度撮影の技術も身につける。その後はフリーランスの演出としての仕事を中心に活動。1997年に有限会社グレンデルを設立し映像制作の他に顕微鏡観察イベントに関する仕事なども請け負っている。同時に顕微鏡および接写を中心としたライブラリー映像も記録中。食虫植物の番組制作をきっかけに食虫植物研究会にも入会。