これで使える顕微鏡・上級編(11):全体を支えるボディについて

顕微鏡でもっとも重要なのは対物レンズとも言えるのですがその性能を活かすためのベースとなるのがボディです。中級編まではシンプルな明視野観察を基本としていましたが、位相差、偏光、微分干渉も希望するならシステムとしてそのボディが対応するかどうかを確認しておくことも必要になります。ここではボディに不可欠なパーツについてお話しします。(2020.5.5~)

【粗微動装置1:一軸タイプ】

粗微動装置については滑らかに動くことに尽きます。古いものではギヤが壊れている場合があります。面倒でも修理できればいいのですが無理なものもあります。入手時点でのチェックは不可欠です。
これはNikonL-Keのギヤで左はオリジナルが割れてしまったもの。金属製のギヤがたまたま手に入ったので交換しました。
私のちょっとしたこだわりですが、粗動と微動が分かれているものと同軸のものがあります。私は撮影で動くものを追い回すことがあるので手を動かさず指先で使い分けられる同軸が好きです。

【粗微動装置2:二軸タイプ】

NikonS型にも上記と同じものがあるのですが、大半は粗動と微動が分かれています。こちらは金属部品のみなので圧倒的に耐久性が上とのことです(私が信頼する顕微鏡屋さん・談)。長期的に使うのであればこちらの方が安心でしょう。
G型も金属であるけれどアルミ製なので当然S型よりは落ちるとのことでした。

【ステージ1:動きとタイプ】

ステージも一番大事なのは滑らかに動くかどうかです。またダイアルがどこにあるかも観察に影響します。NikonG型もそうですがステージが交換できないものは最初が肝心。きちんと動くかどうか確かめましょう。
スライドガラスを押えるクランプも見ておきましょう。押えが効かないのはもちろん強すぎてスライドガラスが欠けるのも困ります。
顕微鏡によっては回転ステージもあります。必要に応じていろいろな種類を検討してみてください。

【ステージ2:ステージ表面】

できればステージの面がきれいなものがいいですね。表面がザラザラなものはスライドガラスを傷めます。恥ずかしながら私のステージはS型もオプチフォトも中古の粗悪品です(大根ならおろし金、それも鬼おろしレベルです)。
仕方なく幅広セロテープを貼ってごまかして、いつかは買い換えようと思いながら実用上問題を感じずに30年近くが経ちました。テープ貼りにはメリットもあります。常にカバーガラス部分がステージから浮いているのでまっすぐ滑らせれば貴重なプレパラートの裏側を傷めることがないのです。

【内臓照明のトラブルはLED工作で対応】

古い顕微鏡でもっっとも壊れている可能性が高いのが内蔵電源で修理の効かないことも多々あります。外部電源を利用しているケースが大半ですが私はLEDを工作して対応しています。
オプチフォトではランプハウスに放熱板つきLEDを組み込んでいますし、S型やG型ではアルミ板に張り付けておくだけです。
ただし厳密な色温度や演色性については要検討事項です。顕微鏡ではハロゲンが絶対という人もいますが消耗すれば色も変わります。LEDの価格、寿命、光量などなどメリットも計り知れません。LED選びも課題です。

【発展性=部品の互換性など】

一台の顕微鏡にいろいろつぎ込んだけれどさらにもう一歩進めようと思ったら対応していなかったということがあります。買い換える気がなければ将来の使い方を調べておいた方がいいでしょう。

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